夏野菜の代表格であるナス。
ホームセンターで苗を買ってくるのが一番簡単ですが、今年はあえて「種から長ナスを育てる」という少しハードルの高い方法に挑戦してみました!

結論から言うと……苗から育てるのとは比べ物にならないくらい時間がかかり、害虫との激しい戦いもありました(笑)。 しかし、その苦労を乗り越えて、なんと11月まで実をつけてくれるという驚きの生命力を見せてくれたんです。

今回は、そんな種から育てた長ナスの、定植から害虫との戦い、そして奇跡の長期収穫までのリアルな観察日記をお届けします。

5月15日:やっと定植サイズに成長!

種をまいて1か月。ようやくプランターに定植できるサイズに成長したナスの苗
▲ 種をまいてから約1か月。ようやくプランターへ定植できそうないいサイズに成長してくれました。

ナスは発芽に高い温度が必要なため、種から育てるのは本当に時間がかかります。ポットに種をまいてから、温度管理に気を使いながらじっくり育て、5月中旬になってようやくプランターへ定植できるサイズになりました。 同時期に植えた市販の苗(とろとろナス)はもう蕾をつけている頃なので、やはり種からのスタートはのんびりペースですね。

💡 親父の必須テクニック!「一番果の摘果(若どり)」

プランターへ定植してからほどなくして花が咲き、ようやく待ちに待った最初の一つ目の実(一番果)がつき始めました! 通常であれば「大きく育てて食べるぞ!」とワクワクするところですが……ここがナス栽培の最大の運命の分かれ道です。

実はナスの場合、この記念すべき一番最初についた実は、ピンポン玉くらいの小さなサイズで早めに収穫(摘果)してしまうのが鉄則なんです。これを「若どり」とも言います。

なぜ小さいうちに採ってしまうの?
まだ株全体が十分に成長しきっていない初期の段階で、実に栄養を全振りしてしまうと、株自体が疲れてしまい、その後の成長がストップしてしまう(いわゆる「木ボケ」や「なり疲れ」)からです。

心を鬼にして、一番果は小さいうちにハサミでチョキン! 「今まであんなに苦労して種から育てたのに……」と少し悲しい気持ちになりますが、これも株を大きく育てて、秋までたくさんのナスを収穫するための大事な愛情です。小さな一番果は、お味噌汁に入れて美味しくいただきました。

定植から約2ヶ月…待ちに待った開花!

定植から2カ月。成長点付近に花の蕾ができたナスの写真
▲ 摘果後からしばらくして、一番最初に収穫できるであろうナスの花が開花しました。

定植からさらに約2ヶ月。じわじわと株が大きくなり、ついに薄ピンク色の可憐な花が咲きそうになっています! 一般的なナスの花はもっと濃い紫色をしていることが多いのですが、少し色が薄いのは日照不足か、あるいは肥料が足りていないサインかもしれません。ここからしっかり追肥をして、実がつくのをサポートしていきます。

夏本番!害虫(アリとテントウムシ)とのリアルな戦い

花が咲き、いよいよ収穫か!と期待が膨らんだ矢先、プランターに異変が起きました。

ナスの葉に大量の蟻が歩いている様子
▲ 蟻の大量発生はアブラムシ発生のサイン⁉

葉っぱや花の周りを、黒い小さなアリのような虫が大量に歩き回っているのを発見! 実はこれ、家庭菜園をやっている方ならピンとくるかもしれませんが、「アリがいる=アブラムシが大量発生しているサイン」なんです。アリはアブラムシが出す甘い汁をもらうために集まってきているんですね。「せっかく種から育てたのに、アブラムシにやられるのか…」と焦りました。

しかし、その数日後、プランターを覗いてみると……。

ナスの葉にテントウ虫が止まっている様子
▲ かわいらしいテントウムシ。家庭菜園をやっていると子供の頃によく見た虫たちを見かけることがありますね。

なんと、ナスの葉っぱに「ナナホシテントウ」がとまっているではありませんか!

家庭菜園豆知識:テントウムシは敵か?味方か?
ナスにテントウムシがついていると「葉っぱを食べられる害虫だ!」と慌てて駆除してしまいそうになりますよね。 実は、ツヤツヤしていて星が7つある「ナナホシテントウ」「ナミテントウ」は、アブラムシを大量に食べてくれる超優秀な「益虫(正義の味方)」なんです!

逆に、背中に細かい毛が生えていてツヤがなく、星が28個もある「テントウムシダマシ(オオニジュウヤホシテントウ)」は、ナスの葉をボロボロにする「害虫」です。

今回はツヤツヤのナナホシテントウだったので、「アブラムシが発生したのを聞きつけて、退治しに来てくれたんだ!」とホッと一安心。自然の食物連鎖ってすごいですね。頼もしい助っ人のおかげで、無事にアブラムシの危機を乗り越えることができました。

ナスを収穫してバケツにピーマンと九条ネギを一緒に入れている様子
▲ 大きくなるまで待つのではなく、ある程度の大きさ(少し小さめ)で日々収穫を楽しんでいきます。そうすることで、長い期間、収穫を楽しみながら美味しいナスを食べることができるんです^^

採れたての長ナスと、一緒に育てていたピーマン、そして薬味用の九条ネギをまとめてドボン!と水を入れたバケツへ。泥を落としてツヤツヤになった野菜たちを見ると、これまでの苦労が一気に吹き飛びます。これぞ家庭菜園の醍醐味ですね。

11月7日〜8日:秋ナス越え!? 寒空の下での奇跡

11月に入ってもまだ花を咲かせてくれているナスの株
▲ この長ナスは栽培期間が終わっていそうな11月になってもまだ花を咲かせてくれています。
秋になってもまだまだ実をつけてくれる長ナス
▲ 若干成長スピードは落ちるものの、晩秋になってもまだ実をつけてくれていますね^^

通常、ナスは10月頃には元気がなくなり栽培終了となることが多いのですが、この長ナスは驚きの粘りを見せました。 なんと、11月に入っても花を咲かせ、実をつけてくれたんです! 秋ナスどころか「冬ナス」一歩手前ですね(笑)。種からじっくりと時間をかけて根を張ったからこそ、これだけ長く生命力を保てたのかもしれません。寒空の下で育つ2つの実を、最後まで大切に見守りたいと思います。

まとめ:種から育てるメリットとデメリット

今回、初めて長ナスを種から育ててみて感じたのは以下の通りです。

  • デメリット: とにかく時間がかかる!温度管理が難しく、市販の苗に比べて収穫スタートが遅れる。
  • メリット: 1から育てた分、愛着が湧く。そして今回のように、秋遅くまで長く収穫できる(株が強い?)可能性がある。

初心者の方には手軽な「苗の購入」を強くおすすめしますが(笑)、家庭菜園に少し慣れてきて「じっくり育ててみたい!」という方は、ぜひ種からの栽培にも挑戦してみてくださいね。害虫対策だけはくれぐれもお早めに!


「種から育てるのはちょっとハードルが高いかも…」と思った方は、ぜひこちらの『市販の苗から育てた栽培記録(ネギとの混植の裏技)』もご覧ください!成長スピードの違いに驚きますよ(笑)

ナスの基本的な育て方についてはこちらで紹介しています。

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